先日、念願の西舞鶴のゲストホテル「宰嘉庵(さいかあん)あおい」さんに宿泊してきました。
宰嘉庵は「西舞鶴の街を暮らすように泊る」がコンセプトの宿で、今回僕が宿泊したゲストホテルの「宰嘉庵あおい」の他に一棟貸し切りの「宰嘉庵本館」、交流コンセプトの「宰嘉庵かなで」の3棟が運営されています。
一階にはソフト干物で有名なENDEAVORさんが運営する「BLUE DINING AITSURA(ブルー ダイニング アイツラ)」があり、アイツラさんのマスコットキャラクター(?)「スーツマグロ」がお出迎えしてくれます。

宰嘉庵あおいは、昔から地域の方々に愛されてきた精肉店兼住居をリノベーションして作られた宿です。
1Fのダイニングの奥にはきれいにリノベされた水回りがあり、階段から2階に登った先が、昔の生活の余韻が色濃く残る宿泊スペース。
すりガラスからの採光と階段の上部にあつらえられたランプの雰囲気がなんとも言えません。

今回僕は「Space1」という階段を上がってすぐの部屋に宿泊させていただきました。
部屋は静かで清潔感があり、昔ながらのあたたかみのある雰囲気に囲まれて、ゆっくりした落ち着いた時間を過ごせる(そして過ごしたくなる)空間になっています。

窓からはかわいらしい小さな中庭というかテラス?が見えるのも癒されるポイント。日本家屋って外の明るさと屋内の暗さがくっきりしているからか、見えるもの全部が印象的に感じられますね。

そしてSpace1の特徴とも言えるレコードスペース。ついつい旅先でもスマホを触ってしまいがちですが、たまには落ち着いて音楽とゆっくり向き合ってみるのもいいと思う。

部屋を出て廊下の突き当たりには書斎のようなかっこよい共有スペースがあります。
ここでレコードを調達して、部屋に持ち帰ることもできますし、この共有スペースにあるプレイヤーで音楽を楽しむ事もできる、というコンセプトです。

この「ゆっくり時間を楽しむための空間」という感じはすごく魅力的で、しっかり時間をとって、もっと楽しみたいと思いました。
ただ欲を言えばレコードのジャンルが少し偏っていたので、個人的にはジャズやピアノといった「大人の時間」に合うようなレコードなどをもっと多く取り揃えてもらえると嬉しいなと感じます。(普段は聴いてないけど、こんな時は大人ぶりたいから…)

宿泊してみての利便性という観点では、個人的にはコンセントの多さが嬉しいところ。ベッドの脇にはもちろん、チェアーの辺りにもコンセントが4つも用意されていて「充電には困らせない!」という強い意志を感じられます。
あとシーリングランプの明るさ調整が細かくできるのは個人的には嬉しく、水回りのきれいさと、お布団やタオルなどのリネン類も質の良いものをご用意いただいているのが好感触でした。

ちなみに宰嘉庵あおいには、シャワーはありますがお風呂はありません。
その代わり、無料でタオルなどの「銭湯セット」をお借りできるので、近くにある「若ノ湯」や「日の出湯」といった銭湯を訪れて、風呂上がりを自転車でぶらつきながら、この街の日常を感じるのがおすすめ。
まさに西舞鶴の街並みを「暮らすように楽しむ」宿ですね。

今回はスケジュールの関係上、夕方にチェックインして翌朝すぐに出発という、短い滞在になってしまいましたが、本当はもっと長く泊まって、ここを拠点に西舞鶴の古い街並みをのんびり散策するのが、この宿の本来の楽しみ方だと思います。
もっと時間があればセイスさんの「シネ・グルージャ」で映画を楽しんでみたかったし、アイツラさんの定食も食べたかったし、真名井の名水にも行ってみたかった。今度は是非、そういう楽しみかたをしたいです。
皆さんもぜひ、舞鶴に訪れた時は宰嘉庵(さいかあん)を起点に少し時間をとって、心静かで気持ちの良い時間を過ごしてみてください。